これって、ひょっとしてシロアリの被害?
戸建て住宅を持っていると心配なのがシロアリ被害です。
昔からシロアリが棲みつき駆除しないままでいると、家を食い尽くされて最後は倒壊してしまうとか言います。
でもこれって脅しじゃないのです。
実際に起こりうる話なのです。
シロアリを早く見つけることで、駆除にかかる費用も大幅に抑えることができます。
また、被害にあっていなくても安心しないで、将来のために予防を早くしておくことが大切です。
こんな時は要注意です!!
羽アリがいっせいに飛び出した
4月から7月にかけて羽アリがいっせいに飛び出せば、確実にシロアリが棲んでいると考えてもいいでしょう。
羽アリには「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」がいますが、活動時間は違います。
羽アリが飛び出した時間が昼間なら「ヤマトシロアリ」、夕方から夜にかけてなら「イエシロアリ」です。
肌寒くなる秋口に発生する羽アリは「クロアリ」で、これは建物に被害はほとんど与えません。
シロアリは北海道北部を除いて日本全国に生息しています。
高層ビルに囲まれた地域でもシロアリの被害は見られます。
シロアリの好物は木材だけではなく、コンクリートも好物ですから、絶対にコンクリートだからと油断しないで下さい。
ではなぜ羽アリがこの時期に発生するのでしょうか。
原因としてはシロアリの巣が手狭になり、風に乗って移動して巣を新たに作ろうとしているのです。
つまり、羽アリが出るほどシロアリの巣が大きいことを示しています。
シロアリの羽アリだと思われる場合は、専門の業者に調査を早く依頼することをおすすめします。
蟻道や蟻土がある
蟻道とはシロアリが土や排泄物、餌の食べかすで作った餌場へ向かうトンネルのことです。
シロアリは乾燥や光を嫌う傾向がありますから、餌の木材やコンクリート、鉄にまで、蟻道という道路を作り、その中を行き来するわけです。
蟻土は蟻道の通った木材の表面から吹き出た状態のことをさします。
いずれにしても蟻道の広がり方でシロアリの巣の大きさも予想できますから、業者に見せるために崩さないでおくことが大切です。
空洞音に注意
床下は特に被害が集中する場所です。
理由としては家の湿気が集まりやすい場所だからとも言われています。
最近の建築様式で、床束がなかったり、金属やプラスチック製が増えていますが、ここに蟻道を作るのです。
この蟻道を通って束柱に辿り着き、内部を食い尽くすのです。
そすると束柱はスアになりますスカスカ状態になり、手で押してやるとへこんだままで元に戻らない状態になります。
ポイントとしては、金槌で叩いてみると空洞音がするのが特徴で、それはとても深刻であることを意味しています。
建物の変状がないか
シロアリの侵食が進んだ家では、床や畳が歩くとなんだか沈むような感じがします。
その内、襖や障子の立て付けが悪くなり始めます。
このように床が軋むような音を立てることを「床鳴り」と言いますが、
この状態は通常の補修・補強工事だけでは困難な場合が多いと考えられます。
もちろん「床鳴り」の原因が100%シロアリだというわけではありません。
施工ミスも中にはあります。
しかし、あえて言うならシロアリをまず疑えです。
粒状の乾いたフンが目印
シロアリの被害の中でも最近特に増えているのが「アメリカカンザイシロアリ」です。
木材の中に潜む「アメリカカンザイシロアリ」は出て来る時に木くずを撒き散らします。
これが第一の発見のポイントです。
次には被害が進行するとフンをして行きますから、フンが大量に溜まり始めると目につくようになります。
特にフンが被害付近や天井からパラパラと落ちて来たり、部屋の隅や窓枠の隅、畳を上げると積もっているのが見つかります。
これが第二のポイントです。
シロアリの仲間だけでも数種類いるため、素人がフンを見ただけでどの種類のシロアリが繁殖しているのかを判断するのは非常に難しいと言えます。
シロアリ駆除の難しさ
シロアリの駆除が終わったと思ったら、隣からまたシロアリが移動して来て被害が出た、ということも実際にあります。
そのためには、女王蟻を含めた巣ごと全滅させなければ逃げ延びてまたそこから繁殖をして、被害が出ることもあるのです。
シロアリは地中に潜んで移動するため、経路を特定するのは困難です。
そのため専門の業者にシロアリの駆除を依頼したら、予防をしっかり行い、シロアリの侵入を防ぐことが大切なのです。
また、屋根や外壁のチェックなども忘れずに行いましょう。
ひび割れたりするとそこから雨水が侵入し始めると、湿気が広がり床下にその湿気がこもる状態になります。
このように戸建て住宅の維持管理を怠ると、規模の大きさから思わぬ修繕費がかかったりします。
素人がシロアリ検査を行い、見落として後で被害が広がってしまうなんてことも実際に起きています。
大切な自宅を守るにはやはり信頼できる専門家の目で見てもらうことが何より大事だと言えます。